雅生の部屋

← 特別対談 #2
特別対談 #4 →

3部屋目は、横浜を拠点に活動するミュージシャン対談。先輩後輩の垣根を越えた音楽に対する想いから、話は驚きの展開へ!これがガチ!シリーズの面白いところかも!?

《庭:庭瀬幸一郎 / 宇:宇田晋也 / 佐:佐藤嘉風 / 小:小野瀬雅生》

みなさんは昨年開催したガチチョコ!のテーマソングを歌うアイドルユニット「nuance(ヌュアンス)」の楽曲提供をしていただいていますが。
小:はいはい。それで呼ばれましたね。
庭:僕はヴォイストレーニングもさせていただいていて、全曲聴きながら、歌のレッスンしているんで。しかし『Love chocolate?(小野瀬作)』は秀逸ですよね。
小:それはよかったわー。去年の年末、ある雑誌でのアイドル関係の対談で、吉田豪さんだとおもうけど『Love chocolate?』を取り上げてくれて、褒めていただいてたんですよ。
佐:豪さんは、千葉のラジオかなんかでゲストで出られた時に、今一番オススメの地方アイドルの曲ということで、『Love chocolate?』を掛けてましたよ。
庭:エーーーッ。
佐:ヌュアンスの代表曲。
小:僕、ふだん曲の提供はあまりしてないんで、今回すっごい緊張して書いたんです。あまりマニアックにならないように気をつけていたけど、やっぱりなんか変なコード進行でしたねぇ。(笑)
佐:音楽をたくさん知っている先輩が書く曲だって感じがして。自分じゃ書けないなっていう。(笑)ちょっと結構AORじゃないけど、そういう80年代の美味しとことか、なんかその辺をちょっと感じながら。
小:はいはい、ありがとう。
庭:だから嘉風くん、ああいうアレンジになってるんだ。
佐:そーなんですよね。でも最初「これ…アイドル出来るのかな」って思って。(笑)他のアイドルでは多分ない曲調ていうか。
全員:あーーーー。
庭:ヌュアンスのあの音源聴いてても、ちょ、なんかアイドルのアルバムって感じがしないなぁと思って。すごくこう、楽曲の味わい深さがあるなって。
小:なんかみんなソリッドだったよね。
庭:あぁそうですね。
小:変にクラウドっぽくない、ちゃんとニュアンス4人の等身大な曲が揃っててよかったなぁと。
庭:うん。
佐:あのN.U.のね、最初に書いていただいた『yokohama sweetside story』も。もう、最初のデモが来て、まぁ歌詞も入ってて。その時点でなんかね、ちょっとウルッと来ました。
庭:あれでも僕、鼻づまりの状態で仮歌歌って渡したんで恥ずかしくて。(笑)
佐:そう、すごいあれは、横浜らしい一曲でしたよね。歌詞も含めて。
庭:なんか僕らN.U.として書くときも、やっぱ横浜…、僕らもともと就職で大阪から出て来たんですよ。2年間サラリーマンやって、どーしてもミュージシャンになりたくて、会社に二人揃って辞表だして。(笑)
佐:エーー。
庭:同じ営業4部と営業5部だったんで。
佐:そーなんだ。
庭:なので横浜に来てなかったら、音楽絶対やってなかった二人です。横浜という街に、こう魔法をある種かけられたというか。
小:騙されたんじゃない?(笑)
佐:ね。横浜に騙されて。

ヌュアンスの楽曲もそうだったり、皆さんの楽曲もそうなんですけど、なんか「(楽曲が)横浜っぽいですね。」と言われることってあると思うんですが、それは意識されてるんですか?
佐:出ちゃうんでしょうね。(笑)
小:でるねー(笑)僕去年くらいから、この歳で本格的に弾き語りを始めたの。昔はそういうのはなんだか生意気だと思ってあんまり好きじゃなかったんだけどね。(笑)
一同:(笑)
小:なんだか自分でやってみたら楽しくなっちゃってね。今はギター1本背負って北海道から石垣島まで行ってるんです。
一同:エーーーーーーーッ!?(笑)
小:で、行った先でお客さんに「いやー、横浜ですね」って言われるんですよ。横浜の曲をやったわけでないし、具体的にこういうところが横浜だとか言われたわけでもないんだけど。これってなんだろうね、やっぱり横浜がにじんでるのかなー。自分の腕を切るとそこから横浜が出てくるとか。(笑)
宇:ずっといると逆に自覚しづらいことですよね。
小:僕が一番「これは横浜だー」って思うのが、空の色。これは横浜にしかないって思う。
宇:そこまでまだ到達してない。(笑)
小:横浜ブルーってこのことかな、と思って。よその街で空を見ても、あぁ違うなって思うのね。特に夕暮れぐらいの色とか。確実に横浜の青だけわかるよオレ、多分。目隠しされて運ばれて、「ここどこですか?」「横浜!」って言えるかもしれない。
一同:エーー、スゲェ。
小:もう、自分自身ではそれくらい横浜が入ってると思う。だから逆に、普段自分の横浜らしさを意識してないのかもね。
庭:僕らその、大阪から出て来たんで、僕個人の意見なんですけど、あの横浜の海が別に正直めちゃ綺麗なわけじゃないじゃないですか。けど、横浜の海って、今の、小野瀬さんの話みたいに、なんかわかる気がするんですよね。匂いっていうか、なんか海がすごい感じますね。なんかあったら、もう、あぁ疲れたぁと思ったら、僕あの、大桟橋めっちゃ行くんですよ。(笑)大桟橋のあのウッドデッキが大好きで。
小:はいはい、わかる気がする。
庭:あの先端行って。こう、くるくる回るやつ見ながら「俺、横浜住んでるー!」って…
一同:(笑)
庭:思う。あの景色が、なんかすごい焼き付いてて。
佐:僕、関内のSTORMY MONDAYっていうブルース中心のまぁ、毎日演奏しているお店で学生の頃バイトさせてもらって。
小:ヘーー。STORMYにいたの?
佐:そうなんです。まぁ、ホント1年半ぐらいですけど。だからもう、横浜の濃い、めっちゃ濃いブルースマン達にいろんな音楽を教わった、毎晩『横浜ホンキートンク・ブルース』を聴き。(笑)なんか僕の中での横浜は、ブルースとジャズの街ってイメージが最初すごくあって。
小:うん。
佐:なんかやっぱりこう、いわゆる東京のシティポップとかが。ちょっとリズムなんかがね。軽快なリズムの中で、横浜の場合は、スネア1発で人が泣く、みたいな。(笑)
小:横浜って、すごく観光地っぽい綺麗な横浜と下町の横浜とが実はあんまり別れてないの。この前剣さん(クレイジーケンバンド横山剣)ともちょっと話したけど、いーものもそうでないものも行き来してるのね。
佐:でもあの赤レンガ倉庫の、例えば歴史とか、まぁ、そんなに詳しくは今語れないんですけど、わからない部分も多いけど。そう、なんか、ちょっとこう、やっぱブルージーというか、まぁ少し、いろんな感情が溶け込んで、それを街がちゃんと受け皿になって、なんか、表現だったり、音楽だったり、絵だったり、なんかそういうものがこう、ちゃんとこう受け止めてくれる街っていうか。
庭:すごいわかるー。あの大阪から出てきて友達が一人もいなかったんで、その音楽を始めるときに大阪に戻るっていう選択肢があったんですよ。まだ2年しかサラリーマンやってなかったから。でもなぜか二人横浜に残って、で、やり始めたんですけど。とにかく音楽がやりたくてって。で、感じるのが、横浜の人って、こう地方の人とか、異物を受け入れてくれる人がすごい多いなって思ってて。
小:うん。あるあるある。
庭:あぁそーか、開港の町やと思って。まぁ、その風土として新しいものをこう受け入れる土壌が、もう長い歴史の中あるから自然とこう、全然違う土地の人間やのに、ここで頑張ってるんやったら応援するよ、みたいな人が多いなぁと思って。さっきの、音楽に、意識して書いてるつもりはないんですけど、なんかどっかでそういう、感謝っていうか、ちょっと綺麗に聞こえすぎるかもしれないんですけど、なんかそういうものが出てるような気がするんですよね、自分たちは。
宇:確かにそうだね。
小:他所から来た人を受け入れて去っていく人も全部見てるような、元からの現地の人がいるんですよね。本牧の方だと400年続いているうちとかがあって。
庭:400年って江戸時代?
小:そうそうそう。もうずーっと住んでる人は京都並みに古いのよ。(笑)そういう人からは、100年やってるお店でも「あそこのうちは新参者だから」っていわれるからかわいそう。100年やっててもまだ新入り扱い。(笑)でも逆に3日前に来た人とも仲良くやってたりもする。
宇:そうやってね、あの、よそ者をこう受け入れてくれたりとか、いろんな音楽が集まってる街だから。僕らが、なんか、あの横浜で音楽をちゃんとこう、この街でやっていこうと思えたのかなぁって思って。東京とかまた違うところだったら、もう大阪に帰ってただろうなぁ。
小:ほんと、こうやって顔を合わせたということがもう何かのきっかけなので。一回、これで皆んなでちゃんと音楽をやる場を設けたいですね。
佐:あぁ、そーんなもうぜひやりたいですね。
庭:ぜひ。
小:とりあえずみんなでギター持ってきて、どっかでなんかやると。
佐:で、聞いてもらった方から「誰からも横浜の匂いしないですね。」って言われたら…(笑)
小:うん、それでもいいと思う。(笑)それを新しい横浜の匂いにしてっちゃえば。
佐:そーですよね。いやー、すごいそれ。
小:なんかできたらいいですね。
庭:はい。
宇:ぜひ。
小:作家を全部揃えて、前にヌュアンス並べるとかね。(笑)
佐:修行ですね、彼女達にとって。(笑)
庭:荒業。(笑)
小:うん、頑張れみんな!って感じで。とりあえず、この3組で対バンの日程をとりあえず調整して。
佐:とりあえず一組30分くらいから。
小:30分だとほとんど喋って終わりだな。(笑)
佐:そうなんですか?
小:自己紹介だけで。
庭:いーなー。(笑)

  • 佐藤嘉風(さとうかふう)

    佐藤嘉風(さとうかふう)

    横浜・湘南エリアを拠点に全国的に活動している実力派シンガーソングライター。
    2018年春に9枚目となるオリジナルアルバム「Kafu Record 2」を発売したばかり。2017年は桑田佳祐全国ツアーにコーラスとして参加。また、乃木坂46や遊助をはじめ多くのアーティストへの楽曲提供も行っており、横浜の新進気鋭のアイドルグループ「Nuance」の楽曲制作・アレンジも行っている。
  • N.U.

    N.U.

    庭瀬幸一郎(Vo,AG)、宇田晋也 (Vo,AG)
    横浜を代表するアコースティックデュオ。今年結成18周年を迎えた。ライブハウス「新横浜ベルズ」で毎月開催のワンマンライブは連続129ヶ月を超え今なお更新中!シンプルで心地よいメロディーに物語性を重視した歌詞が乗り、個性的なツインボーカルが聴く者の心の奥底に響く。
← 特別対談 #2
特別対談 #4 →
  • WEB投票抽選プレゼント
  • 週刊少年チャンピオン
  • 特別対談 雅生の部屋
  • GEORGE column
  • The HIGH直伝!ガチチャーハン!の楽しみ方・投票方法
  • 小野瀬雅生 毎年恒例ガチチャーハン!行脚
  • nuanceのガチチョコ!日和
  • The HIGHのガチめん!~汁もの篇~受賞商品レポート!
  • 大日本プロレス選手紹介